業務システム開発の各工程を「5W1H」に対応させた一覧表PDF (企画・要件定義など上流工程から下流工程までの,全作業の意味を把握する)

システム開発の各工程に,WHAT・HOWなどの「5W1H」を対応させた一覧表。

各作業の意味を理解しやすい。

※PDFファイルでダウンロードできます。 簡易版PDF詳細版PDF


おおまかに分けると,下記のような順序で
システム開発は進んでゆく。

  • なぜシステムが必要なのか?(動機付け,WHY)
  • 具体的に,何を作る必要があるか?(WHAT)
  • どうやってそれを作るか?(HOW)
  • 適切に実現されたか?(CHECK)

この表の内容を,下記に抜粋して
文章として掲載する。

(※PDFの表形式のほうが見やすいだろう。)

WHY:なぜ必要か?

WHAT:何が必要か?

WHEN&HOW MUCH:いつまでにいくらで作るか?

WHO&WHERE:誰がどこで作るか?

HOW:どう作るか?

CHECK HOW:内部を検査

CHECK WHAT:外部を検査

WHY:なぜ必要か?

(1)企画

(1-1)企画立案

システムの必要性について,おおまかなヒアリングを行ない
プロジェクトの概要や,スケジュールの大綱,方向性の草案をまとめます。

(2)要件定義

(2-1)ビジネス要求分析

経営上の目標や改善要望を明らかにします。
改善の指標には,ROI(経営上の利益の改善)を用います。

(2-2)ユーザ要求分析

ユーザの業務上の改善要望を明らかにします。
改善の指標には,KPI(業務内容の効率改善)を用います。

WHAT:何が必要か?

(2-3)システム要求分析

新たなシステムに求められる機能要件,
およびスピード等の非機能要件を定義します。

(3)基本設計

(3-1)アーキテクチャ設計

システムの実現方法の全体像を定義します。

(3-2)外部仕様定義

ユーザから見たシステムの振る舞いを定義します。
(画面や業務データ処理の内容など)

WHEN&HOW MUCH:いつまでにいくらで作るか?

(4)プロジェクト計画

(4-1)工数見積もり

システム実現までに要する作業量(人日)を明らかにします。
それに伴い,システム実現に要する費用の明細も定義します。

(4-2)スケジュール

システム実現までに要する期間の長さや作業の段取りを明らかにします。

WHO&WHERE:誰がどこで作るか?

(4-3)人員割り当て

システム作成に要する各作業に対して作業の実行者や責任者を決定します。

HOW:どう作るか?

(5)詳細設計

(5-1)内部設計

システムの外部仕様を実現するために,
どのような内部仕様が必要かを定義します。

(6)実装

(6-1)コーディング

システムの内部仕様を実際に実現します。

CHECK HOW:内部を検査

(7)試験

(7-1)単体テスト

システムの内部仕様が,各部分ごとに正当に実現されているかを検査します。

(7-2)結合テスト

システムの外部仕様が正当に実現されているかを検査します。

CHECK WHAT:外部を検査

(7-3)機能テスト

システムの機能要件が正当に実現されているかを検査します。

(7-4)システムテスト

現実の業務で仮運転することにより,
システム全体の振る舞いが正当か検査します。

(8)カットオーバー

(8-1)検収・運用開始

新システムへのデータ移行を完了させ,導入を完了します。

参考リンク

要件定義の3レベルについて理解する:

「要件定義」を理解しよう (要求・要件の3レベルのまとめ)
http://language-and-engineering.hatenablog.jp/entry/20100903/p1

  • 要件定義の「3階層」を理解するための一覧表
  • ビジネス要件・業務要件・システム要件